スーパーでお年寄りがナイフで刺され、亡くなったという報道がありました。
犯人はいわゆるクレーマーとのこと。
クレーマーが罪もない人を殺した。
という報道が、カスハラ問題について歪んだ認知をもたらす一因になるのではないかと心配しています。
この犯人を擁護するつもりは全くありませんが、殺人を犯した要因を「クレーマーだから」と直接的に結びつけてしまうと、この事件の本質を見失ってしまうと思うのです。
少なくとも、クレーマーだから殺人を犯すなんてことは決してなく、当たり前ですが別の理由が必ずあると考えます。
性質なのか環境なのかは分かりませんが、この犯人にとって、よく分からないけど
腑に落ちないこと
気に食わないこと
があって、その攻撃性が外に向かった。そういう話なのだと思います。
※個人的見解です
その複雑な心境や事情を「クレーマー」という説明のみで世の中に発信するのはあまりにも無謀だと感じます。
この事件はおそらく、逮捕後の精神鑑定を経て起訴不起訴を決定することになるかと思いますが、場合によってはこれ以上の報道はなされない可能性もあります。
そうなると、詳しい動機などの説明がなく、クレーマー=殺人という安易な結び付きが解けないまま、世間のイメージに残っていくことになります。
カスハラについての対策が次々と検討、実施されていく中、生産者と消費者のパワーバランスが理想ではない形で積み直されていくことが決してありませんように。
コメント